内覧後の追客を整える、配慮と記録の実務ポイント
内覧後の追客では、急かすことではなく、顧客が内覧時に抱いた疑問を整理し、判断に必要な情報へつなぐことが重要です。この記事では、テーマである48時間を社内運用の区切りとして置きながら、温度感を落とさず、かつ不当な勧誘にならない追客の型を整理します。
内覧時の検討状況や懸念点、希望する連絡手段・時間帯を氏名等と結び付けて記録する場合、それらは個人情報として取り扱う前提で管理する必要があります。追客の速さと、説明・記録・情報管理の丁寧さを両立させましょう。
アンちゃん内覧のあと、お客さまの反応が悪くなかったのに、次の連絡まで間が空くと不安です。すぐ追いかけたら、急かしているようにも見えますよね。
ケンさんそこは大事や。48時間以内の連絡を法令上の期限や成約率の根拠として扱うことはできへん。でも、社内で「内覧後に何を整理し、どう連絡するか」を決める区切りにはできる。
アンちゃん最初に聞くのは、買うかどうかですか?
ケンさん結論を迫るより、まずは今の検討状況と、判断を止めている懸念点や疑問を把握することや。連絡してよい手段・時間帯・頻度の意向も、ここで確認しておくと対応がぶれにくいで。
内覧後、社内でつなぐ追客の流れ
「物件をもう一度押す」のではなく、内覧時の会話を起点にする
追客で再訴求する対象は、物件の一般的な魅力そのものではなく、内覧時に出た会話です。顧客が何を検討し、何に迷っているかを整理したうえで、その疑問への回答を準備します。購入判断を妨げる疑問を置き去りにしたまま、契約だけを急がせないことが基本です。
重要事項は、法律上定められた最低限の説明事項だけで終わるとは限りません。取引によっては、それ以外にも説明を要する重要事項があり得ます。物件に直接関係する事項は現場で説明すると理解が深まりやすい一方、契約締結までの間に宅地建物取引士が重要事項全体を改めて説明することが示されています。これは「契約前に、取引上大切なことを全体として分かりやすく伝える」という考え方です(宅地建物取引業法第35条宅地建物取引業法で、契約の前に買主・借主へ重要事項を書面で説明する義務を定めた条文。重要事項説明書(重説)の根拠となる規定です。第1項)。
また、「物件価格の上昇が確実」「必ず一定の利益が生じる」といった、将来の利益を断定する言い方はできません。将来利益に関する情報を伝える場合は、想定されるリスクもあらかじめ説明することが望ましいとされています。さらに、顧客に通常必要な判断時間を与えず、契約を不当に急がせることも禁じられています。
アンちゃん検討状況や懸念点、連絡してほしい手段まで記録するなら、担当が休みの日でも次の人が分かる形にしたいです。
ケンさんその通り。ただし、氏名などと結び付いた検討状況や連絡希望は個人情報として扱う。利用目的を決めた範囲を超えて使わず、正確で新しい内容に保ち、不要になれば消去に努める。社内共有でも安全管理と従業者の監督が要るで。
アンちゃん内覧後アンケートや入力フォームで記録を取るときも、先に利用目的を伝える必要がありますよね。
ケンさんそうや。本人から書面や電磁的記録で直接取得するなら、原則として取得前に利用目的を明示する。申込内容の確認や結果通知と違って、新しいサービスの案内や提携先への提供は、利用目的として自明でない場合がある点にも注意や。
アンちゃん追客の記録を残すこと自体が目的じゃなくて、目的の範囲で、対応漏れなく次の会話につなぐためなんですね。
ケンさんその整理ができたら強い。anken.なら、案件情報を一度入力すると、重説宅建業者が契約前に、物件や取引条件の重要な事項を宅地建物取引士が書面で説明すること。買主・借主が不利益を受けないための手続きです。や売買契約書など約20種を自動作成・連動できる。住所からは用途地域都市計画法に基づき、地域ごとに建てられる建物の種類や用途を定めた区分。住居系・商業系・工業系などがあり、建てられる建物が変わります。・ハザードのみを自動取得できて、対応データは拡大中や。登記簿、路線価図、重要事項説明書などの書類は、アップロードするとAIが読み取る仕組みやで。
まとめ:速さは「急かすこと」ではなく、会話を次へつなぐこと
まとめると、内覧後の追客では、内覧直後に検討状況と懸念点を整理し、購入判断を妨げる疑問への回答を準備します。物件を一方的に再訴求するのではなく、内覧時の会話に基づいて情報を届けることが軸です。
連絡手段・時間帯・頻度は顧客意向を確認し、勧誘時には必要な名乗りと目的の告知を行います。断定的な将来利益の説明や、不当に契約を急がせる対応は避け、重要事項は理解しやすい形で説明し、契約締結までの間に全体を改めて説明します。
追客記録の共有は対応漏れの防止に役立ちますが、検討状況や連絡希望は個人情報として管理します。利用目的を明示し、その目的に必要な範囲で正確に、安全に取り扱うことが、温度感を保つ追客の土台になります。
出典: 国土交通省
