重要事項説明書 解説シリーズ

22条区域は重説の法定項目か、施行令の列挙を確認

更新: 2026年8月15日監修: 小野 海士(宅地建物取引士・不動産実務15年)
22条区域は重説の法定項目か、施行令の列挙を確認

建築基準法第二十二条区域は、重要事項説明書宅建業者が契約前に、物件や取引条件の重要な事項を宅地建物取引士が書面で説明すること。買主・借主が不利益を受けないための手続きです。に法定項目として入れるべきか迷いやすい論点です。結論から整理すると、第二十二条区域の指定自体は、宅地建物取引業法による法定の説明対象として列挙された建築基準法上の制限には当たりません。

ただし、屋根や外壁に関する建築上の影響は確認しておきたいところです。法定説明ではないことと、説明しなくてよいことは同じではないため、根拠と補足の置き方を分けて扱います。

アンちゃんアンちゃん建築基準法第二十二条区域の指定がある物件です。重要事項説明書(重説)の法定項目として扱うんですか?

アンちゃんアンちゃん施行令に建築基準法の制限が並んでいるので、第二十二条も入っていると思っていました。どこに書く整理でいいんですか?

ケンさんケンさんまず、契約までに政令で定めた法令上の制限の概要を説明するルールを確認するんだよ(宅地建物取引業法第35条宅地建物取引業法で、契約の前に買主・借主へ重要事項を書面で説明する義務を定めた条文。重要事項説明書(重説)の根拠となる規定です。第1項第2号)。そのうえで、建築基準法の列挙対象を定める規定を見ると(宅地建物取引業法施行令第3条第1項第2号)、第二十二条は入っていないんだね。

建築基準法第二十二条区域を法定説明と補足説明に分ける根拠

確認箇所確認できる内容重要事項説明書での整理
契約までに政令で定めた制限の概要を説明するルール(宅地建物取引業法第35条第1項第2号)説明対象は政令で定める法令上の制限政令の列挙を確認する
建築基準法の列挙対象を定める規定(宅地建物取引業法施行令第3条第1項第2号)建築基準法第二十二条は含まれない第二十二条区域の指定自体は法定説明項目として扱わない
施行規則の本文「建築基準法第二十二条」の表記は確認できない施行規則に第二十二条の記載根拠を求めない
屋根に必要な性能を定める規定(建築基準法第22条第1項)指定区域内の建築物の屋根に、火の粉による火災発生を防ぐ性能などを求める法定説明と混同しない補足説明の対象として整理する
一定の外壁に必要な性能を定める規定(建築基準法第23条)指定区域内の木造建築物等では、延焼のおそれのある部分の外壁に準防火性能などを求める対象建築物と対象部分を分けて示す

第二十二条区域を確認して補足説明へ整理する手順

1. 契約までに説明する法令上の制限の範囲を確認する。政令で定める制限を説明するルールを読む(宅地建物取引業法第35条第1項第2号)。
2. 建築基準法の列挙対象を確認する。列挙対象を定める規定に第二十二条がないことを確認する(宅地建物取引業法施行令第3条第1項第2号)。
3. 施行規則本文も確認する。「建築基準法第二十二条」という表記が確認できないことを押さえる。
4. 第二十二条区域の指定内容を確認する。屋根に必要な性能を定める規定(建築基準法第22条第1項)と、一定の外壁に必要な性能を定める規定(建築基準法第23条)を分ける。
5. 建築物が区域の内外にまたがる場合を確認する。建築物全体に区域内の規定を適用すると定めた規定を確認する(建築基準法第24条)。
6. 法定説明項目ではないことを明確にし、対象建築物、屋根・外壁の対象部分、性能・構造上の影響を補足として区別して示す。
よくある失敗:法定項目と補足説明を混ぜる
第二十二条区域だから法定の記載・説明項目だと扱ってしまう失敗があります。施行令の列挙に第二十二条がないことと、施行規則本文に「建築基準法第二十二条」の表記が確認できないことを分けて確認していないためです。法定説明ではないと整理したうえで、屋根・外壁への建築上の影響を補足する形にすると、説明の位置付けを誤りにくくなります。

✅ 第二十二条区域を補足説明する前の確認チェックリスト

  • 施行令の建築基準法に係る列挙で第二十二条がないか
  • 施行規則本文に建築基準法第二十二条の表記がないか
  • 第二十二条区域を法定説明項目として扱っていないか
  • 指定内容と屋根・外壁への影響を分けているか
  • 区域内外にまたがる建築物への適用を確認したか
  • 補足説明で法定項目との区別を明示したか

アンちゃんアンちゃん法定説明の欄に混ぜず、第二十二条区域の指定内容と建築上の影響を補足として分ければいいんですね。

アンちゃんアンちゃん確認の順番が決まると、重説を作る前に迷いにくそうです。

ケンさんケンさんそうだね。anken.では、住所から自動取得できるのは用途地域都市計画法に基づき、地域ごとに建てられる建物の種類や用途を定めた区分。住居系・商業系・工業系などがあり、建てられる建物が変わります。・ハザードのみで、対応データは拡大中なんだよ。登記簿、路線価図、重要事項説明書などの書類はアップロードするとAIが読み取る。案件情報を一度入力すれば、重説や売買契約書など20種を自動作成・連動できるから、確認した内容を整理するときに使うといい。

建築基準法第二十二条区域は法定説明と補足説明を分けて扱う

まとめると、建築基準法第二十二条区域の指定自体は、宅地建物取引業法施行令で列挙された法定の説明対象ではありません。施行令の建築基準法に係る列挙に第二十二条が含まれず、施行規則本文にも「建築基準法第二十二条」の表記は確認できません。

一方で、屋根や一定の外壁には性能・構造上の影響があります。法定説明と任意の補足説明を区別し、指定内容、対象建築物、屋根・外壁の対象部分を混同せずに示すことが、実務上の説明精度につながります。

この確認作業は、anken. では登記簿をアップロードするとAIが所有者などを読み取り、重要事項説明書の登記記録の欄に転記できます。

出典: e-Gov法令検索国土交通省

参考(グラウンディング): 全日本不動産協会 重要事項説明書(売買編)解説書 / 全日本不動産協会 重要事項説明書補足資料(令和7年4月)(作成時点)

この記事で参照した法令(e-Gov法令検索): 建築基準法宅地建物取引業法宅地建物取引業法施行令

小野 海士の顔写真
小野 海士
代表取締役 / 宅地建物取引士
株式会社オッティモ・不動産実務15年。実務に基づき、宅地建物取引業法・関係法令に沿って監修しています。
監修元株式会社オッティモ

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